1: 2015/12/28(月) 11:53:02.56 ID:CAP
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/47156
前略
借金1000兆円。こら二つの観点から間違っとる。
第一に、バランスシートの右側の負債しか言っていらん。いまかり20年近く前に、財政投融資のALM(資産負債管理)
を行うために、国のバランスシートを作る必要があった。当時、主計局から余計なことをしゅうなと言われながらも、
わたしゃあ財政投融資が抱えていた巨額の金利リスクを解きやするために、国のバランスシートをはじめち作った。

財政が危ういという、当時の大蔵省の主張はウソだったこてにゃすぐにわかった。ただし、現役の大蔵官僚であったので、
対外的にいわすこてにゃなかった。

筆者の作った国のバランスシートは、大蔵省だけんか「お蔵入り」になったが、世界の趨勢から、そん5年くらいあとかり試案として、
10年くらいあとかり正式版として、財務省も公表せざるを得なくなった。今年3月に、2013年度版国の財務書類が公表とんなはる

そん2013年度末の国のバランスシートを見ると、資産は総計653兆円。
そんうち、現預金19兆円、有価証券129兆円、貸付金138兆円、出資66兆円、計352兆円が比較的換金可能な
金融資産である。そんほかに、有形固定資産178兆円、運用寄託金105兆円、そん他18兆円。

負債は1143兆円。そん内訳は、公債856兆円、政府短期証券102兆円、借入金28兆円、こるらがいわゆる
国の借金で計976兆円。運用寄託金の見合い負債である公的年金預り金112兆円、そん他45兆円。
ネット国債(負債の総額から資産を引いた額。つまり、1143兆円-653兆円)は490兆円を占める。

先進国と比較して、日本政府のバランスシートの特徴を言えば、政府資産が巨額なことだ。
政府資産額としては世界一である。政府資産の中身についても、比較的換金可能な金融資産の割合が
きわめてふとかのが特徴的だ。

なお、貸付金や出資金の明細は、国の財務書類に詳しく記とんなはるが、そけが各省の天下り先になっとる。
実は、財務省とこる管の貸付先は他省庁に比べて突出して多い。こんため、財務省は各省庁のとこる管法人に
も天下れるので、天下りの範囲は他省庁より広い。要しゅうに、「カネを付けるから天下りもよろしく」ということだ。


第二の問題点は、政府内の子会社を連結よらんことだ。筆者がバランスシートを作成した当時から、
単体ベースと連結ベースのもんを作っていた。現在も、2013年度版連結財務書類として公表とんなはる
そっば見ると、ネット国債は451兆円となっとる。単体ベースの490兆円よりは少なくなっとる。

ただし、こん連結ベースには大きな欠陥がある。日銀が含まれていらんのだ。日銀への出資比率は5割を超え、
様々な監督権限もあるので、まぎれもなく、日銀は政府の子会社である。

経済学でん、日銀と政府は「広い意味の政府」とまとめて一体のもんとして分析よる。こるを統合政府というが、
会計的な観点から言えば、日銀を連結対象とさっさん理由はらん。筆者は、日銀を連結対象から除いた
理由は知ららんが、連結対象として含めた場合のバランスシート作るこてにゃしきる。

2013年度末の日銀のバランスシートを見ると、資産は総計241兆円、そんうち国債が198兆円である。
負債も241兆円で、そんうち発行銀行券87兆円、当座預金129兆円である。
そけで、日銀も含めた連結ベースでは、ネット国債は253兆円である(2014.3.31末)。

直近ではどうなるろもんか。直近の日銀の営業毎旬報告を見ると、
資産として国債328兆円、負債として日銀券96兆円、当座預金248兆円となっとる。
直近の政府のバランスシートがわかららんので、正確にはいえらんが、あえて概数でいえば、
日銀も含めた連結ベースのネット国債は150~200兆円程度であろう。そんままくると、近い将来には、
ネット国債はゼロに近くなるろもん。そるに加えて、市中の国債は少なく、
資産の裏付けのあるもんばっかりになるので、ある意味で財政再建が完了したともいえるのだ。

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